当院のリハビリテーション部は急性期病棟、地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟、療養病棟、緩和ケア病棟、外来、訪問リハビリテーションで活動し、患者様一人ひとりのニーズに対応したリハビリテーションを提供しています。回復期リハビリテーション病棟では、患者様1人につき、1日あたり最大3時間のリハビリを365日、十分に行えるよう人員を配置しています。また、自動車運転再開に伴う検査や復職を目標としたリハビリテーションにも取り組んでいます。
患者様の退院支援では、杖や車いすなど福祉用具の選定や住宅改修、介助方法などの助言、指導を行っています。
近年では介護保険サービスとの連携が重要視されており、関連施設との連携を密に行うことで切れ目のないリハビリテーションを提供し、その人らしい生活が出来るよう努めてまいります。
スタッフ数 |
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理学療法士17人 作業療法士8人 言語聴覚士4人 看護師1人 (令和2年4月現在) |
脳梗塞
脳出血
脊椎圧迫骨折
骨折
肩関節周囲炎
乳癌術後
肺炎
急性疾患等に伴う安静による廃用症候群(開腹術後・急性肺炎・心不全など)
癌 など
理学療法では脳卒中、骨折、肺炎などの病気やけが、手術後の体力低下などで寝返る、起き上がる、座る、立ち上がる、歩くなどの動作が不自由な患者様に対して、体の機能を観察や検査によって分析した結果から、患者様一人一人にあった目標を立て、必要とする運動療法や物理療法などを提供します。理学療法の例として、筋力を維持・強くする筋力強化練習、椅子などから立ち上がる練習、杖を使って歩く練習、階段の昇り降り練習、屋外を歩く練習など生活に必要な動作の獲得をサポートしていきます。
作業療法では病気やけがなどでからだの機能が低下した状態でも、今持っている能力を最大限に活用して、身の回りの事や、家事、仕事、趣味など日常生活を送れるように支援します。
病気やけがの根本的な治療により活動を制限される時期は、リハビリテーション医の指示のもとで、疾患のリスク管理を行いながら、患者様一人ひとりが行いたい作業活動を支援します。こころとからだの基本的な機能の改善に繋げ、新たな機能の低下を予防します。
ベッドから離れて活動できる時期になったら、トイレや更衣など身の回りの活動を再開して頂き、入院前と比べて難しくなった部分について、生活の方法を変えたり補助具を作成したりします。安心して退院できるよう、ご自宅を訪問させて頂くことがあります。実際に生活の環境を見せて頂き、最適な福祉用具や介護サービスをご提案いたします。
言語聴覚療法では「言語によるコミュニケーション」、「食べること・飲み込むこと」ができなくなった方々へ治療計画を立案し、サービスを提供します。「言葉が上手く出てこない・読み書きができない」失語症、「呂律が回らない」構音障害、また「食べること・飲み込むこと」の問題である摂食嚥下障害に対してリハビリテーションを行っていきます。
物理療法では温熱に使用するホットパック、近赤外線や干渉波を発生させる機器・スーパーライザー・キセノンなどがあります。熱・電気・光といった「物理的なエネルギー」を与えることで、血流を改善させたり、筋緊張・痛みを和らげたりする効果が期待できます。また、首や腰にかかる圧を和らげる牽引器や、マッサージ器・ウォーターベッドもあります。